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1.悪夢を良い夢に上書きする方法

悪夢を良い夢にする方法

保護したこどもたちは、悪夢にうなされる事が多いです。
東京ファームでは、いくつかの実例を通して悪夢を「良い夢」ポジティブドリームに上書きする方法を実践しているので、研究途中ですが参考にして頂ければと思います。

夢はどこから?

夢は、私たちの脳が睡眠中に生成する経験つまり心理的な現象であり、その起源や機能については科学者や心理学者たちが長年にわたって研究を続けています。夢がどこから来るのかについては、いくつかの理論がありますが、完全には解明されていません。主な理論を紹介します:

  1. 脳の活動: 現代の科学的研究によると、夢は脳の異なる部分の活動と深く関連しています。特に、レム睡眠(Rapid Eye Movement、急速眼球運動)期間中には、脳の活動が活発になり、多くの夢が生じるとされています。この時期、脳は覚醒時に近い活動レベルを示し、感情、記憶、体験が組み合わさって夢の内容が形成されると考えられています。
  2. 心理的プロセス: 心理学者フロイトは、夢が抑圧された願望や感情の表れであると提唱しました。彼によると、夢は無意識の願望を象徴的に表現する方法であり、その分析を通じて、患者の内面や抑圧された感情にアクセスすることができると考えました。ただし、この理論は現代科学によって部分的にしか支持されていません。
  3. 情報処理説: この理論は、夢が日中の経験や情報を処理し、整理するための脳のメカニズムであると提唱しています。睡眠中に脳は記憶を整理し、重要な情報を長期記憶に移行させ、不要な情報を削除することで、学習や記憶の固定化を助けるとされています。
  4. 感情調整説: この理論によると、夢は感情的な経験を処理し、個人の精神的な健康を維持するのに役立つと考えられています。夢を通じて、人々はストレスや不安を解消し、感情的な課題に対処することができます。

夢の起源や目的に関するこれらの理論は、夢が複雑で多面的な現象であることを示しています。科学的な研究が進むにつれて、夢についての理解は深まるでしょうが、現時点ではまだ完全には解明されていません。

夢の科学的視点

こどもたちは、多くの場合実体験がそのままの形で出現する事が多いようです。
例えば、お母さんからの虐待、お父さんからの暴力。そのため、寝言で「ごめんなさい」を連呼する事が多く感じます。そして、大人になると形を変えて出現すると考えており、その日の心理的状態によって変わるのです。夢は科学的にも研究されています。

  1. 心理学的視点:
    • フロイト: シグムンド・フロイトは、夢は抑圧された願望の実現と考えました。美しい夢は、日常生活で満たされない願望や欲求が夢の中で表現されることにより生じるとしています。
    • ユング: カール・ユングは、夢が個人の潜在意識と集合的無意識の両方からのメッセージを含むと考えました。美しい夢は、内面の調和や自己実現の過程を反映している可能性があります。
  2. 神経科学的視点:
    • 夢は、睡眠中に脳が活動する過程で自然に生じます。特にREM(急速眼球運動)睡眠中に夢を見ることが多く、この時期には脳の特定の領域が活性化します。美しい夢は、ポジティブな感情や記憶に関連する脳の部位が活動する結果として現れるかもしれません。
  3. 文化的・社会的視点:
    • 夢の内容は、個人の文化的背景や生活環境に強く影響されます。美しい夢は、その人が日々接している美術、文学、自然など、ポジティブな刺激に影響されることがあります。
  4. 個人の経験と感情:
    • 日中の活動、感情、ストレスレベルが夢に影響を与えるとされています。ポジティブな経験や幸福感が高い時期に美しい夢を見やすいとも言われています。

悪夢を良い夢に上書きする

これまで、多くの人は悪夢を見た時に、起きて「大丈夫」と声を掛けるアプローチで対処している事が多かったと思います。またその原因となる重圧を取り除く方法いわゆる原因対処法が一般的でした。

悪夢を見る対象者は一人でいる事が多く、根本的に対応するために教えているのが、「悪夢の上書き」です。

具体的には、(別図1)のように、悪夢の種類を確認します。多くは、同様の悪夢を見るというものです。

次に、別図2にある通り、シナリオを設定します。

最後に、別図3の通り、悪夢を見た時に対処するだけです。

以上の 事前準備と簡単な練習を行う事で、悪夢をみないようになるという結果報告が多く寄せられています。もちろん、主原因となる問題を解決しなければなりませんが、その多くは自分が設定した心理的なものだと考えています。