森を健やかに育て、地域を元気にする木材です。
植林後に木が密になりすぎると、日光や養分が不足して森が弱ります。そこで一部の木を計画的に間引く作業を間伐といい、その時に伐り出された木が間伐材です。
こんな課題を解決します
- 森の健康:過密を解消して根張りと幹の太りを促進。風倒木や病害のリスクを下げます。
- 生物多様性:林床に光が届き、草花・昆虫・小動物が戻ります。
- 土砂災害の抑制:健全な根系は表土流出を抑えます。
- 地域の仕事づくり:伐採・搬出・製材・加工で地元の雇用と経済循環が生まれます。
- カーボンマネジメント:木材として長く使うことで炭素を固定し、再造林とセットで循環を回します。
間伐の流れ(シンプル解説)
- 森林調査:樹種・本数・成長状況を把握。
- 施業設計:どの木を残し、どの木を伐るかを計画。
- 伐採・搬出:安全に配慮して作業。路網整備も重要。
- 製材・乾燥:用途に合わせて加工。含水率管理が品質を左右。
- 活用・再造林:家具・建築・紙・パッケージ等に活用し、次の世代の森を育てます。
ポイント:間伐は“森を壊す”のではなく“森を整える”こと。残す木を元気にする医療行為のようなものです。
間伐材の魅力
- やさしい風合い:年輪が素直で、ナチュラルな表情。
- 環境配慮:資源循環に貢献。輸送距離が短い“地産材”ならCO₂も抑えられます。
- 価格と価値:構造材・内装材・雑貨材まで幅広い用途。SDGsやESG調達に親和的。
- トレーサビリティ:産地・樹種・施業履歴を伝えられると、商品に“物語”が宿ります。
こんなところで使えます
- 建築・内装:フローリング、羽目板、合板、造作材
- 家具・什器:テーブル、スツール、店舗什器
- 紙・パッケージ:化粧箱、緩衝材、紙製什器
- クラフト・雑貨:まな板、コースター、玩具、文具
- エネルギー:木質チップ・ペレット(素材として使えない部位の有効活用)
よくある誤解
Q. 間伐は環境に悪い?
A. いいえ。適切な計画にもとづく間伐は、森の長期的な健康を守る保全行為です。
Q. 間伐材は“低品質”なの?
A. 用途設計と乾燥管理が鍵。内装・家具・紙などに最適な魅力があります。
Q. 輸入材と比べて高い?
A. 運賃や為替に左右されにくく、地域経済への波及やストーリー価値を含めると総合的なメリットがあります。
購入・導入ガイド
- 用途を決める:構造/内装/家具/雑貨/紙/エネルギー
- 仕様を決める:樹種(スギ/ヒノキなど)、寸法、公差、含水率、仕上げ
- 証明や表示:合法木材、地域材表示、CO₂固定量の目安表示など
- デザイン:節や色味を“個性”として活かす設計が相性◎
- メンテナンス:オイル/ワックス等の提案で長く使ってもらう
数字で見る(例示)
- 木は1m³あたり約1トンのCO₂を固定するといわれます(樹種・条件で変動)。
- 間伐で林床照度が上がり、更新・下層植生の回復に寄与します。
※数値は一般的な目安です。プロジェクトごとに確認します。
東京牧場での取り組み
- 地域材×デザイン:間伐材でリースを制作、イベント・公共空間に設置
- 教育プログラム:高校生インターンと“森の見学〜製作”の体験学習
- ゼロ廃棄設計:端材を紙・パッケージ・ペレットに展開
SDGsとの関係
- 12 つくる責任つかう責任:循環型素材として
- 13 気候変動に具体的対策を:木材長期利用による炭素固定
- 15 陸の豊かさも守ろう:健全な森林管理
当社は、健全な森林管理によって生まれる間伐材の優先調達を推進します。合法性確認・産地情報・施業履歴の開示に努め、地域経済と生態系保全に資するサプライチェーンを構築します。
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